流行性感冒(風邪)や発熱、おなかが痛いといった症状の診察はもちろん、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防・治療なども行います。
「つらい症状があるが、どこにかかったらいいかわからない」というときや、心配な症状がある場合もご相談ください。
主な疾患
糖尿病
高血糖による症状には、のどの渇きや多飲、多尿、全身倦怠感などがありますが、多くの方は、初期にはほとんど症状がありません。血糖値が高い状態が続くと、神経障害(手足のしびれなど)や網膜症(視力低下、失明)、腎症(腎不全、人工透析)を発症し、さまざまな自覚症状が現れるため、まずは血糖値をコントロールすることが必要となります。
治療は食事、運動、薬物によりますが、特に食事療法が重要であり、当院では管理栄養士による食事指導も行います。薬物治療は内服治療のほか、どうしても必要な場合にはインスリンの導入も行っています。
血糖コントロールの指標として血糖値、ヘモグロビンA1c(過去1~2カ月の血糖の平均を反映)がありますが、両者とも来院した当日中に院内で迅速に結果を得て治療の参考にします。
高血圧
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管(動脈)を内側から押す力のこと。血圧が高いと、血管は常に内側から強い力がかかった状態となり、動脈硬化を起こします。それが結果として脳卒中、心筋梗塞など重い病気を引き起こす可能性を高めてしまいます。
血圧をコントロールし、それらの疾患を予防するために、当院では、院内での血圧測定に加え、自宅での血圧測定値を記録していただき、治療の必要性やその効果を確認しています。また、近年、夜間血圧(睡眠中の血圧)が高いことが、重大な疾患へのリスクを高めることが知られており、必要に応じて24時間血圧の測定を行い治療に生かしています。
高脂血症
高脂血症とは、悪玉コレステロール(LDL・コレステロール)やトリグリセライドが高い状態のことをいいます。また、最近では、善玉コレステロール(HDL・コレステロール)が低いことも含めて脂質異常症ともいわれています。
高脂血症(脂質異常症)自体は、自覚症状がないことがほとんどですが、動脈硬化を促進するとされ、特に高血圧、糖尿病、喫煙があると疾患へのリスクも高まります。
当院では、動脈硬化を促進する因子を総合的に評価し、脂質管理目標値を設定した上で治療方針を決定します。危険性の少ない方は食事、運動療法を中心とし、危険性の高い方は薬物療法が必要になります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
COPDは、空気の通り道である気管支や、酸素交換を行う肺(肺胞)に障害が起きる病気で、喫煙と深い関わりがあるとされています。主な症状としては体を動かしたときの息切れや、しつこく続く咳や痰がありますが、病気に気付かず発見が遅れるケースも少なくありません。
当院ではスパイロ検査(呼吸機能検査)を積極的に導入することで早期発見に努めるほか、禁煙、薬物療法、在宅酸素療法など、症状に合わせた適切な治療を行っています。
頭痛
頭痛には「くも膜下出血」や「髄膜炎」「脳腫瘍」などの命に関わる頭痛と、脳や体には異常がないが、繰り返し起きる頭痛があります。後者の代表的なものには緊張性頭痛と片頭痛がありますが、特に片頭痛は日常生活に支障が出るほどの強い症状が出ることがあり、適切な治療が必要となります。また緊張性頭痛と片頭痛は、その発症の頻度が高いことでも知られています。
当院では、まず、脳に異常がある頭痛(二次性頭痛)かどうかを診断し、異常がない場合は、頭痛の誘因の改善と内服治療を並行して行います。片頭痛には特効薬のトリプタンで症状が改善できるケースが多く見られます。
胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸の粘膜がはがれる(欠損)ことにより、みぞおちの痛みや胸やけ、吐き気などの症状が現れますが、そうした症状がほとんど出ないケースもあります。
症状が進み、潰瘍部分から大量の出血がある場合や、穴が開いた場合には緊急の対処が必要になります。これらの原因として、ピロリ菌の感染や痛み止めの内服が大きく影響していると考えられています。
当院では、提携病院での内視鏡検査を予約、検査を受けていただき、その結果により必要があればピロリ菌の除菌を行います。
逆流性食道炎(胃食道逆流性)
逆流性食道炎は食生活の変化などの影響により、日本で増加を続けている疾患です。胃酸が食道に逆流することで胸やけを起こすほか、胸痛、咳、のどの違和感などの症状が出る場合もあります。当院では、必要に応じて提携病院で内視鏡検査を行い、合併症(出血、狭窄、Barret腺癌)の早期発見にも努めています。治療は生活習慣の改善と薬物療法を中心に行います。
慢性肝炎
6カ月以上続く肝臓の炎症のことをいいますが、症状はほとんどありません。わが国の慢性肝炎の内訳はC型肝炎が約70%、B型肝炎が約15%と、両者を合わせたウイルス肝炎がその多くを占めています。これらウイルス性慢性肝炎から肝硬変や肝がんといった重篤な疾患を発症するケースもあるため、注意が必要です。
最近、内服薬によるC型肝炎ウイルスの除去が高い確率で望めるようになりました。
当院では専門医療機関と連携し、治療ガイドラインに従って適切な治療を行います。また、腹部エコーや腫瘍マーカーにより肝がんの早期発見にも努めています。
貧血
主に息切れや動悸、疲労しやすいなどの症状が現れます。ビタミンや葉酸の欠乏、溶血などが原因となる場合もありますが、最も頻度が高いとされるのが鉄分の不足。特に女性に多く、鉄剤による治療が必要となります。
当院では、まずは消化管出血による貧血ではないかを確認した上で、治療は鉄剤の内服を中心に行います。なお、胃腸症状が強く、内服での治療が困難と判断された場合には、注射による治療も行います。